2010年12月5日日曜日

サマーウォーズ by 細田守

遅ればせながらサマーウォーズを見たniicoです。
ずっと楽しみにしていたのだけれど、1年以上経ってやっと...です。

全体として田舎の牧歌的な空気感がベースとしてあって、
そこにセカンドライフ×村上隆的な仮想世界が介入してくる。
過去にセカンドライフの住人でもあった私にとっては、
大家族の団欒よりも仮想空間の方に懐かしさの様なものを感じた気がします。
結局のところ自身の経験の記憶に依存しているということかな。

作品としては、全体を通してちりばめられた二項対立の構図が見事だと感じました。
特に'食'に対する表現は秀逸だったと思います。
'死'の表現も良かったですが、必然だったのかなという印象は残りました。
物語終盤で、それをきっかけとして展開していく流れは理解できるのですが、
むしろ栄おばあちゃんの「死」がなくてもきちんと成立する物語ではないかと。
'死'を起爆剤にしなくても成立する物語って近年少ないですから。

個人的には日本家屋(城?)の集合体で構成された要塞が◎です。
なんとなく既視感があるのは、Herzog & de Meuronの「Vitra Haus」や、
五十嵐淳氏の「豊田市逢妻交流館コンペ案」、藤本壮介氏の「Tokyo Apartment
など、業界で見かける家型集合体によるものだと思います。
完全に主観以外の何ものでもありませんが、かっこいいですね〜。

ということで、少し前に見た傑作「エヴァンゲリオン新劇場版:破」に続く、
好評価となっております。

niico
人気ブログランキングへ


0 件のコメント:

コメントを投稿